あづまやの店頭に棉の木が3本植えてあります。
実際に棉を畑でたくさん育てている三河木綿の織元さんが持ってきてくれたのですが、(三河木綿「わたっこの会」棉花がやってきた参照)
すくすくと育ってきました。

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先日、現地の畑に見に行って当店の棉の木と比べてみると、まだまだウチの木は成熟が遅く感じます。
やっぱり畑の方が伸び伸び育ちますね!

で、今日紹介するのは

皆さん棉の花って見たことありますか?

弾けたできた棉(コットンボール)は見たことあるけど、花って知らない方が多いとおもいます。(私も5年前までは知りませんでした)

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種類によっても少し違いますが、当店の店頭に咲いた花はこんな綺麗な花です。

アップランドと呼ばれる品種です。

不思議なことに、咲いていると美しいクリーム色なんですが、つぼむと紫色に変わります。

この花が元になり、下の写真のように実になり、棉ができます。

棉の実

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もう少しすると棉が弾けて出てきそうです。

コットンボール

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まだ当店では弾けていませんが、今年弾けた棉を先日畑から取ってきました。

棉の種は取り出しにくい!

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その棉の中には30個ほどの種が入っています。手で取り出すのは本当に困難で、専用の道具を使って取り除きます。

皆さんの綿の服(シャツやジーパン)はどうやって作られているのか?

種を植えて、芽が出て、花が咲き、棉が弾けて、手で一つづつ摘んで収穫し、種を取り除き、製糸され、そして織られ、染色されて私たちの衣服となります。

これを知ると、、どれだけの手間が必要かわかりますね。

三河木綿を育てている現場では、皆さんと同じ日本人がそこで働いています。

木綿の値段。安いのは私も皆さんも嬉しいのですが、日本のほとんどの織元には後継がいません。

なぜか?

安価な糸がどんどん輸入され、日本で織っても海外の値段と比較され織工賃も安く安くと叩かれてきたこの何十年。

海外が悪いわけではありません。海外でも実は同じなんです。

もっと安くもっと効率的にとなればなるほど、この日本のように経済成長すれば次の国(土地)へ移っていき、その国では数十年後同じことが起こるのです。

結局はどんどん遠くへ追いやられていき最後はどこまで行くのやら。

棉や絹が今の時代にも残っている理由は?

それは人類が今の技術でもここまで素晴らしい繊維を人工的に創り出すことが出来ないからです。

もちろん答えは出ないし、自分一人がどうこうできるレベルの話ではないこともわかっています。

しかし、自分が棉について木綿着物について深く知ってこの現実を知った以上、皆さんにお伝えするのが私の役目だと思っています。

当店の三河木綿は他よりも少し高いかもしれません。

でもこの値段でも実際にはギリギリなんです。若い人は決して雇えません。

一人でも多くの人に伝わってくれたら、あと10年織れるかといっている当店の三河木綿の織元さんも喜ぶことだと思います。