3代目です。

日本にお住いの方から着物のお問い合わせは毎日のようにありますが、ここ数年間の間にかなり増えてきたと感じるのが

海外にお住いの日本人の方から着物へお問い合わせ・ご相談です

ほとんどの方が当店のyoutubeアーカイブなどをご覧になってお問い合わせくださるのですが

何度かやり取りさせていただく中で着物を着たいと思われたきっかけをお聞きしすると、もちろんそれぞれ色々ではありますが以下のようなお答えが結構多いです。

・お仕事関係での祝賀パーティーなどスーツ着用の場所に各国の民族衣装で出席される人を見たり、日本人なら着物を着なよと周りの方に直接言われたり、希望されたりする事がきっかけであるとかなりの皆さんが仰います。

・また、次に多いのが、自然と日本が恋しくなり文化など調べて行った先に衣服としての着物に興味を持たれ普段着として着物を取り入れたいと思われたり。昔のお婆ちゃんが毎日のように着物を着ていたのを思い出したり。

ただ、そうはいっても海外に住んでいると着物って日本以上にハードルが高いと思われています。(当たり前ですよね)

お問い合わせ内容は、海外の気候に合う着物やなによりアフターケアについての相談が圧倒的です。

今日のお問い合わせ例は、インドにお住いの日本の方なんですが、簡潔にご相談を言うと

・夏のインドは40度近くになるのでどんな着物が合うか
・持っているのは浴衣だけ
・家庭で洗えるもの
・帯や長襦袢もよくわからない

こんなご相談でした。

私からのお答えは、、
ズバリ小千谷ちぢみの着物と小千谷の長襦袢・夏用の紗の帯をオススメしました。
簡単に家庭で洗えて、しかもノーアイロンで大丈夫。
そして乾きも早い。

でも。。私から言わせていただくと実は日本にお住いの方のご質問のお答えと何一つ変わらないです。

もう、日本に住んでいても海外に住んでいても、日常に着る着物を想像・または理解できる一般の皆さんはほとんどいないなぁと僭越ながら感じるんです。

もちろん偉そうに言っている私も昔は着物業界にいても全くわからなかったことなんですが、自分が毎日着物を着るようになって初めてわかった事なんです。(恥

何が言いたいかと言いますと。。。

海外にお住いでも日本にお住いの方でも、純粋に着物を着たいと思われる人が増えてきているということです。

今までは結婚式やお葬式、成人式など特殊な式典に着物を着たり、お茶や舞踊など特別な習い事に着たりという文化だけが残ってきた感じですが、今の皆さんは日本人なら着物を着たい。と素直に思ってくださる方が今になって増えて来たと思います。

だから私にとってはお仲間が増えるようでとても嬉しいことなのでご相談のお答えにはなるべく丁寧にそして真摯にお答えするようにしています。

是非とも皆さんも、新しい物があふれて世の中がどんどん便利になってきますが、自分の身を守ったり自分を主張したり自分を形成する「衣服」を今一度考えていただき、日本人が「衣服」として選んだ着物がどれだけ幅広く奥深くしかも実は寛容であったと感じて、一人でも多くの方がファッションとしての着物を取り入れて欲しいと思います。